平成28年度香川県隊友会定時総会

隊友会長  林  政夫

 本日は、平成28年度香川県隊友会定時総会をかくも盛大に開催できましたことに加え、会員の皆様には平素から隊友会の各種行事に積極的に参加、あるいは支援・協力を頂いていますことに対し、厚く御礼を申し上げます。
 さて、今年の3月29日に施行された「平和安全法制整備法」と「国際平和支援法」所謂、安保法制により、我国は、あらゆる事態に対し、切れ目なく対応することが可能になるとともに、集団的自衛権の一部行使が認められたことから、米軍との連携要領を含め、これまであいまいにされてきた武力行使を含む自衛隊の各種対応についても、より明確にすることができるようになりました。
 結果として、我が国の紛争等に対する抑止力は大きく強化されるとともに、日本が国際社会の平和と安全に貢献していく道も広がったといえるでしょう、これこそが真の意味での「非戦争法案」であると考えます。一方で、この法改正により、自衛隊の任務と活動範囲は、更に拡大することが想定されますが、その予算と定員は増加せず、現状は、まさに「仏作って魂入れず」の状況にあるといえます。
 他方、中国は、年々強化される武力を背景に大国意識を丸出しにして、南シナ海では他国との係争地を一方的に埋め立て、平和目的といいながら、陰では急速な軍事基地化を図るなど傍若無人、かつ姑息な活動を継続し、東シナ海ではわが国固有の領土である尖閣諸島に対し、領海侵犯を繰り返しています。
 今般の法改正がこれらの状況を劇的に改善するかといえば、それは難しいが、大きく緩和させることは可能だと考えます。そのためには、この法に基づく対応を的確・確実に行い、この法が「張子の虎ではない」ことを中国側に十分認識させるとともに、この法及びこれによる対応を国民が一致して強く支持することが大切です。
最初の部分は、自衛隊が的確に対応することから、問題はありませんが、その次が揺らいでいるのです。
安保法制と憲法九条のかい離が従来に比し、更に大きくなったことから、この法制が憲法違反であるという批判が野党を中心に従来より広い範囲で、強く言われるようになり、「防衛費は人を殺す予算だ」と発言する国会議員が出るなど同法制に対する反対感情も看過できないほど大きくなっているのです。
 政府はもちろん合憲といっていますが、どこが違うのでしょうか?私は解釈の立場が違うと思っています、つまり、野党は、政治家ではなく、憲法学者として、安保法制を憲法九条に照らして文理解釈、つまり、文面だけで解釈しようとしているのです、この場合、合憲というのはかなり無理があるのかもしれません。
 これに対し、政府は「我が国の安全が大変厳しい状況にあり、個別的自衛権だけでは守れないような大きな脅威に直面している以上、憲法九条の解釈よりも、国家の安全と独立を維持することを優先すべき」という政治的解釈、つまり、政治家として現実に対応しようとしているのです。どうあるべきは考える必要はないほど明らかです。
 しかしながら、この問題の根本的解決のためには、憲法改正が必要であり、多くの時間と労力がかかります。
 隊友会としては、自衛隊の任務拡大に伴う定員増を含む各種措置の速やかな実施、早期の憲法改正を政府要望するとともに、本部、第14旅団などとの連携のもと、安保法制の県民への更なる広報・普及を図っていきたいと考えています。
 さて、隊友会は昨年もこれまで同様、会勢の拡大と活動の活性化を主な目標として活動してまいりました。
 会勢は全国的に減少傾向のなか、全会員の積極的な協力のお蔭で何とか現状維持を図ることができました。厚く御礼を申し上げます。
また、活動の活性化も昨年に引続き、各支部による里山ウォーキングなどの実施、ご遺族を招待しての慰霊行事への協力・参加、護国神社への支援、第14旅団・地方協力本部の実施する各種行事、地方自治体での防災訓練などへの参加・協力、あるいは災害派遣部隊、国際貢献活動への激励など幅広い活動を積極的に実施し、所定の成果を得たと考えています。
 隊友会は今後とも、「県民と自衛隊とのかけ橋」として、ボランティア精神と公に尽くす情熱をもって各種事業を推進し、県民や現役自衛官、あるいはご遺族の皆様から一層信頼される団体として地域社会に貢献でき、かつ会員がこれら諸活動を通じて喜びと生甲斐を感じることのできる公益社団法人になるべく更なる努力をして参ります。
 おわりに、国内外で厳しい職務にまい進しておられる自衛隊員の皆様の任務達成と安全を心からお祈り致しますとともに、会員の皆様には引き続き県隊友会、並びに各支部の諸活動を積極的に活用して頂き、会員相互の親睦・融和団結の強化を通じて、日々の生活を更に有意義なものにして頂きますことをお願いして挨拶とさせていただきます。                                              平成28年7月2日